見るもの聞くものすべてが驚異の的となつた。その驚きと喜びとがMegasthenξsをして「イント誌』を書かせたに違いない。彼はH1ma1ayaの峰々,Indos,Gang…sの流れ,そしてはてしのない大平原に目を奪われた。炎暑と豪雨とは思いもかけぬ激しいものであつた。時におだやかな,時に荒々しいこの自然の中でそれぞれにおのが命を生きていく数々の動檀物,稲も芦(アシ)も,象も蛇(ヘビ)も,かつて見かけたことのないものであつた。
多賀 瑞心「メガステネス「インド誌」断片試訳」
アレクサンドロス大王の東征から、オリエントの驚異が始まる。オドリコ、マンデヴィル、マルコ・ポーロ